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あくまでも読み手を意識した「日記」ではあるが
(2007-06-10)
人の内面というものは、その人が著名人であればなおさら知りたくなるものだ。
その欲求に半ば応えてくれたが、もともと発表されることを前提にした日記だけに、
そこここに作為的な視点、整えた体裁が見えるのが惜しい。
ただ、沢木作品の生まれてゆく過程、生まれぬままになっていく過程を、
作者の生活や趣味、育児と平行して眺めていくのは生々しくてとても興味深い。
娘に聞かせる創作童話は、自分もやってみようかなという気にさせられた。
日記のわりには自省的ではないからノンフィクション作家らしくない、て言うか、ノンフィクション作家って、その程度のもん
(2007-05-28)
著者はルポルタージュ(ノンフィクション)作家という肩書きらしいが、それにしては自分が日記を書くという行為そのものに対しては自省的にルポルタージュ(ノンフィクション)的になっていないのが残念と言えば残念である。むしろ十二分にフィクション的効果を狙った仮構になっていて、ノンフィクションのおもしろさというよりも、話題のおもしろさで勝負している。日記といえども、ルポルタージュ(ノンフィクション)作家が書いたら、もっと違ったものになることを期待していたのだが、これではフィクション作家の書く日記と寸分も変わらない凡庸なものである。ただし日記の話題は十分におもしろいものとなっている。
意外とおもしろい
(2007-05-20)
私はふだん詩歌や小説(虚構作品)と批評と研究書ばかり読んでいるので、本書のようなルポルタージュ(ノンフィクション)作家の日記を読むことは新鮮だった。松浦寿輝や堀なんとかのような芥川小説家のべったりとナルシスティックな小説やエッセイにはうんざりしていたということもある。
ノンフィクション作家という肩書きも概念も全然信用していないが、沢木の誠実さらしきものがメロドラマ風に滲みだす本書の企みは成功している。造本もうまい。
下手な漫画を読むよりも、おもしろい出来に仕上がっている。
現代の断腸亭日乗?
(2007-04-27)
この作品は少なからず永井荷風の「断腸亭日乗」を意識しているような気がします。
体裁やところどころ手書き風のイラストなどなど。。。
図書館で断腸亭日乗を借りて読んだですが、すぐに挫折…。まだ読むには早すぎました。。。
沢木ファン→永井荷風へのステップアップとして日記物の入門編として楽しめます。
※沢木さんのお父さんも確か断腸亭を持って長い旅路に出たはず(うろおぼえですが)
…またこの当時は小学生の自分、どんなこと考えてたのかなあーと考えるのも一興でした。
平々凡々な日常、けど、おもしろい
(2007-04-22)
沢木耕太郎の30代最後の日々を綴った日記。幼い娘とのやりとりや、広い人脈にも驚かされた。他の作品には無い、作者の意外な一面を知ることが出来るという点で、印象に残る作品である。
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