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比較的冷静なチャベス評
(2007-09-16)
過激な反米姿勢や、バラ撒きとも批判される貧困層向けの政策ばかりが注目されるチャベス。その影響か、彼についての書籍はどちらかと言うと彼を手放しで賞賛するもの、もしくは“所詮は原油高によるアブク銭に支えられた砂上の楼閣だ”としたり顔・・・のいづれかに偏りがちだ。
しかしながら、本書は彼が政権を手にするまでの国内政党の合従連衡のプロセスなど、読者にとって退屈とも思える事象を丁寧に記述することで、チャベスの「革命」が受け入れられるに至った国内状況を描き出すことに成功している。
たとえば、数々の所得再分配施策を行うのが国家ではなく、なぜベネズエラ石油公社なのか?石油公社が石油という国富を独占するに止まらず、高級官僚を遥かに凌ぐ待遇で国民の怨嗟の的となっていた、これが引き金だと。彼のような極端な政策を可能にしてしまう素地として、これまた極端な富の独占があったのだと合点がいく。
ただ気がかりなのが、彼のキャラクターに迫るため本書で引用されているインタビューがとある学者のものに偏っている事。視点は冷静なものの、意外と参考文献が少ないのではと心配してしまう。
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