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これぞフィールドワーク
(2006-09-10)
アラブ、イスラムに対して日本人が持っているイメージというか、いわば無意識の偏見みたいなものが次々に覆されます。日本人によって実際に体験され、記述されたものであるだけに、日本人である自分が感じたのと同じ違和感を著者も感じ、そこから次第に彼らを理解していく過程が描かれることで、無理なくアラブの世界を知ることができるようになっています。この本に描かれたベドウィンたちの世界は、無論、著者のフィルターを通して一定の”理想化”がなされているのですが、とはいえ、この美しい世界が破壊されていくことに対してのアラブの人々が根源的に抱える怒りは想像できるような気がしました。
アラブの原像
(2003-11-30)
何かと話題になりつつも日本では実態を知られていないアラブ。
そんなアラブの素顔を追い求めた著者のフィールドワークの結晶である。
アラブの遊牧民と寝食を共にし、語り合うことによって彼らの原像へと接近する。
アラビア語を自由に操れる。外国人の女性という立場から男性の世界にも女性の世界にも足を踏み入れることが出来る。一母親として子どもを思い、母親の労苦を知る。
広いアラブの心性を追求できたのもこの著者であってこそである。
アラブの源流はやはり遊牧にある。
アラブの遊牧民の部族と共同生活をすることによってアラブの原像を
「砂漠のアラブ」と「町のアラブ」の複雑な心理的葛藤や近代化の波についての論考は現代アラブの心性を考える上では非常に貴重である。
このフィールドワークは1960年代末に行われたものである。
現在でもこのような遊牧アラブの世界は残っているであろうか。
遊牧アラブの消滅はアラブの伝統の消滅でもある。
現在でも(縮小しつつはあれ)遊牧の伝統は生きているであろう事を願う。
イスラムを知りたいなら絶対読むべき片倉もとこさんの本の中でも最高です!
(2003-10-04)
イスラム本はあまた出ているが、
アラビア語が話せない人、アラブにすんだことのない人の話は
どうも信用ならない。
(どこの国の話でもそうではないですか?)
片倉もとこ氏は、カイロ大学で学び、フィールドワークで
ベドウィンの方たちと何年も生活を共にし・・・という意味では、
真に語る資格のある方です。
(と私がいうのもおこがましいですが)
イスラムを見る目は深い理解と暖かさに満ちていて説得力があります。
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