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静かに生きる
(2007-11-18)
もうそんなことのできる時代ではないのかもしれない。読んでまず、そう思った。
彼自身、きっとアラスカの地で間に合ったと感じたことだろうけれど、人間は自然を壊し続けている。これは止めた方がいい。いい加減止めるべきだと思う。もちろんこの文章を彼は20世紀に書いたのだし、彼は21世紀を知らない。彼は人類に警告を送ったのではなく、自然に対して人という浅はかな存在がいることの申し訳なさを伝えたかったように思う。彼の中では自然があって人がいるのだけれど、どうも人類の中ではそこが逆転している。
美しい写真と静かな文章。読んだ後に悲しい。
対費用満足度が著しく高い。
(2006-01-07)
本書は星野道夫氏の1981〜1996年の発表作品から,写真集とエッセイ集を各4作づつ文庫版に再編集したものです。掲載されている写真は大判である元作品の方に軍配が挙がります。しかし,各元作品の一部分とはいえ,これだけの写真とエッセイをこの値段で手に取れるようにしたのは小学館文庫の功績でしょう。写真集は写真の迫力もあり,内容が素晴らしいのですが,やはり何冊も購入する場合には値が張ります。その点で,本書は対費用満足度が著しく高いと言えます。
写真集に比べれば,小さな文庫版の写真もエッセイと絡み合ってアラスカの自然を表現する際には,全く気になりません。「本はより広大な世界への入り口」という「本」が持つ特徴を非常に良く表した一冊だと思います。個人的には「カリブーの旅」の写真(P. 38-39)がお気に入りです。漠々たるツンドラの大地を数え切れないカリブーが何処へか旅をしている写真なのですが,実際に見ることはなくても,この風景が地球の何処かに存在するというだけで幸せになれる写真です。
巻末に「動物解説(P. 206)」を設けたのは秀逸で,写真やエッセイに登場した動物の生態や生息状況が概説されています。「カリブーはトナカイと同種なのか?」や「ムースの和名は?」といった読者が持つであろう疑問に見事に対応しています。必ずしも,詳細な解説ではありませんが,本書に付随した動物解説としては十分な水準です。
子供への贈り物として非常に適していると思います。大人は本書を読むと尚更,大判の写真集が欲しくなりますが…。
待ってました
(2003-08-28)
故 星野氏の[アラスカ風のような物語]を読んだ後、同じタイプの本が出版されるのをこころ待ちにしていました。私は星野氏の写真集ももっているので、見たことのある写真も多くあります。しかし、この本は気楽に持ち運べます。星野氏の文章と一緒に写真も楽しめます。写真は小さいですが、利点も多い一冊です。
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